ロールキャベツ

昼食はアカシアのロールキャベツにした。美味しかった。
僕は洋食が好きで、洋食天国の東京に行くとたいていはどこかで洋食を食べる。アカシアは中学生のときに友達のM君と東京にあそびに出たときに教えてもらった。家は千葉だったので東京で遊ぶといっても、秋葉原(電気街あそび)、神田(古本屋巡りとかスポーツ用品とか)、銀座(でかい映画館、旨いもん)っていう東寄りあたりが多く、新宿まで出ることは少なかった。
初アカシアは東京に何をしに行った時なのかよく覚えていないが、夕方になってお腹が減った頃、いっしょに行ったM君が「ロールキャベツ屋さん行く?」と言ったのでそれに乗ったのが最初だった。安いという言葉にも魅力を感じた。僕は「ロールキャベツ屋」という言葉についてどんどん想像が膨らんでしまった。いったい、ロールキャベツという年に何度も食べないような、そんな特殊なメニュー1本でやってる専門店があるのだろうか、、、牛丼の吉野家みたいな店なのだろうか、、、、、、。
M君は僕よりもずっと新宿には詳しくて、新宿駅で電車を降りてから全く迷うことなく東口方面に続く地下道を歩いて行った。そして、たくさんある出口に迷うことなく、すんなりとアカシアに到着した。僕が様々に妄想をめぐらしたロールキャベツ屋さんの様子は普通の洋食屋さんだった。
でも周りを見渡すと、どのお客さんもロールキャベツを食べていた。ロールキャベツ定食は320円だった記憶がある。この値段の記憶は間違いかもしれないが、こんなに安い値段でこんなに美味しいものを食べられるなんて、と感心したのを覚えている。
腹ペコの中学生はロールキャベツを凄い勢いで食べ終えた。そこだけは吉野家的だった。