波の干渉

台風接近ということで、朝の通勤中からポツポツと雨が降り出した。昼までには本格的な雨降りになり、午後になると激しく降り出した。科学館の屋根はほとんどがトタン屋根で、しかも天井が無い造りなので、雨が降ると音がよく聞こえる。そして、展示室内は大きなフロアなので、大雨になるとその音が反響してなかなか盛大な音になる。
夕方、戸締りの確認をして帰ろうかと思ったところ、ドアのガラス越しに、ウッドデッキに降りつける雨が見えた。僕は、一度閉めた鍵を再び開けて外へ出て写真を撮った。ウッドデッキの板によっては窪みの強いものがあり、そこにはわずかに水が溜まっている。そのため、雨のしずくが落ちると波紋ができる。今日は台風の激しい雨が降っているから、次々と波紋ができてそれぞれが干渉し合う。
しばらく見入った。「おお、あれが三角波か」なんて思ったりしながら「鑑賞」した。動いているので干渉縞はわからないが、波がぶつかったところがより高くなる三角波の様子は、こんな雨だれの波紋でもわかった。
僕は今年の夏も島へ行くのだが、台風が来ないことを祈る。三角波もごめんだ。どうか、おだやかでありますように。