ミニトマト

直径1cmほどのトマトの実。全ての枝が畑に這うようにしてたくさんの実が成っていた。この写真は、たまたま蒼いのが多くなってしまったけれど、真っ赤に実ったのが数え切れないほどある。「すごいですねぇ」
「いくらでも獲って行っていいぞ」
「じゃ、いただきます」というわけでこつこつと獲らせてもらった。粒を一つずつではなく、割と大胆なつもりで房ごと獲っていたのだが、
「枝ごと折って持ってけぇ」と言われた。
でもそれじゃあ申し訳なく思って、こつこつ獲って随分な量になった。
「枝ごと持ってきゃいいのに」
「でも、それじゃ蒼いのも獲っちゃうし」
「いい、いい、かまわない、持ってけ」
「だって、お宅で食べる分が無くなっちゃうから。食べたくて植えたんでしょ」
すると、
「無い時は欲しいだ、でもあると食べない」
「・・・」
なんだか、その言葉がとても説得力があった。