車山レーダー

霧ヶ峰の最高峰「車山(1,925m)」の頂上には、気象レーダー観測所がある。富士山レーダーが担っていた役目を引き継いだものだ。何故そうなったのかはよく知らないが、富士山のような高山ではメンテナンスが大変だし、高山病になれば身体が辛い。富士山レーダー自体の老朽化もあっただろうし、気象衛星の利用が本格化したことも理由になったことだろう。
車山には木がほとんど無くてススキが覆っている。昔から茅場として利用されていたということだが、今は夏のニッコウキスゲの名所として知られている。
富士山レーダーはNHKの「プロジェクトX」で、その建設時のことを取り扱っていたし、新田次郎の小説「富士山頂」で詳しく書かれている。どっちも見てわくわくした。とても男っぽい内容だった。僕が甲府へ来た頃には、天体望遠鏡で富士山頂を見るとレーダーが格納されているドームが見えていた。甲府から見て富士山で一番高いところはドームのてっぺんだった。でも、すぐに富士山レーダーは廃止が決まり、やがてドームも撤去されてしまった。