ジョロキア

名前だけはよく知っていたのだが見たのは初めてだった。職場のTさんが、御親戚が栽培したのを分けてもらったということで見せてくれた。「暴君ハバネロ」というボテトスナックが話題になって、そのパワーアップ版というような触れ込みで登場したのが「ジョロキア」だった。ハバネロでも十分辛かった。ジョロキアももちろん辛かった。やがてジョロキアの方はスーパーや酒屋の棚から消えた感じがあるが、ハバネロはまだあって、僕はたまにそれを買ってビールのつまみにしていた。
久しぶりにジョロキアに会った。それも本物。ジョロキアのスナックの袋は黒字に緑色だったので、僕にとってのジョロキアのイメージは緑色だったのだが、目の当たりにした本物はオレンジ色だった。もっとも、オレンジ色になる前の実は緑色だろう。Tさんの親戚はジョロキアをほんの僅かだけカレーに入れて食べたそうだ。ただし、ほんの僅かのかけらにしてしまったために、そのかけらを見つけることが出来ずに食べてしまったそうだ。そしてあまりの強い辛さのために救急車を呼びたい寸前まで行ったという。さて、もしも呼ばれたとして、救急隊員は事情を知ってどうしたであろうか。
写真の右下方にSDカードを置いたので、大きさもおよそわかるだろう。僕には、沖縄や八丈島の「島唐辛子」がとても辛いという印象があるので、辛い唐辛子は小さいという思い込みがあった。でもジョロキアは意外と大きい。出来の悪いピーマンとして緑色の若いジョロキアをもらったとしても、きっと気付かずに食べてしまうかもしれない。「ピーマンの肉詰め」や「チンジャオロース」をピーマンの替わりにジョロキアを使って作ったとしたら、それはあまりにも恐ろしい結果を想像してしまう。
僕はそれでもTさんからジョロキアを1つだけ分けてもらった。子供たちに見せてやりたかったというのもあるが、何かのときに料理に使ってみようということで、今はフリーザーの中で眠ってもらっている。