地ビール

もう一年近く前になるが、こんなビールを飲む機会があった。でも、どんな味だったのかもう覚えていない。地ビールというものが流行ったのは、もう20年ぐらい前になるだろうか。僕が当時の仕事で良く行っていた北海道や東北でも、次々と新しいブランドが生まれた覚えがある。法律が変わって新規参入が容易になったのがきっかけだったと記憶している。ただ、作る側の苦労は別として、買って飲む側としては地ビールは値段が高くてなかなか手が伸びなかった。このビールのときも職員旅行の昼食でみんなが注文したので飲めることになった。
でも、たまに地ビールを飲む機会があると、ビールにはこんな味もあるのかと思えるほどはっとするような味に出会うこともある。そういう味にまた出会いたくて、と格好付けて言いたいところだけれど、日本酒や焼酎や葡萄酒の地酒は安くて美味しいのがよくあるのに、地ビールはどういうわけか高い。よく、ビールは税金を飲んでいるようなもんだ、と言われることがあるが、醸造と言うよりも工場という形態の大手ビールメーカーに比べると、地ビール醸造所は税金の覗いた原価の部分でとても値段で競合できるほど原価が抑えきれないということだろうか。