ミノムシ

先日、ウメはまだかと見に行ったときに、ウメの枝にぶら下がった「ミノムシ」を見つけた。レッドデータブックにも載っているというほど珍しくなったようで、僕もこうやって自然な状態の中で見たのは何年ぶりというところだ。減った理由は寄生虫の大流行だったそうだが、今はどうなのだろうか。
何年も忘れていたものが見つかると、ちょっと嬉しいものだ。普段はその存在をまるで忘れていて、ヒントになるようなものを見たり聞いたりしても思い出すことは無かったりするのだけれど、見つけたとたんに自分のそれまでの行動はまるでそいつを探し当てるためのものだったとも思えるほど、そいつとの邂逅を喜ぶのだ。物や服との再会に費やす感慨の時間はそれほど長いものでは無いのだが、本との再会はその検めに時間がかかることも少なくない。でも、それが良い。