棚田

我が家のあるアパートは緩やかに南に傾斜するところに建っている。そのおかげで南側の展望が良くなっている。近所の住宅地を北の方向に抜けると、棚田と住宅が交互に現れるような場所があり、田植えを終え稲が元気に株を太らせるこの頃は、なかなか良い眺めも見られる。

しかし、棚田は決して生産性が高くない。引越し前に住んでいた小瀬の付近は、傾斜も無く平らな土地であった。そんな甲府盆地の中でも最も生産性が高そうな地域の田んぼは、次々と住宅地に変わったり、住宅展示場が建設されたりしている。
生産性の低い農地は残っていても、生産性の高そうな農地は次々と転用されている。農業は成長産業だとか、世界と戦う農業とか言うけれど、本当はどうなのだろう。