ツリーハウス

今日、ツリーハウスを見る機会があった。なんかワクワクした。
子供の頃に読んだ「トムソーヤーの冒険」を思い出した。何とか童話全集のような児童向けのやつを買ってもらって、何度か読み返した。ペンキ塗りのシーンから始まって、次々と冒険が続く。でもそれはとてつもない冒険と言うよりも、子供の日常生活とつながっている感じで、それが益々感情移入を促した。墓場のシーンのインジャンジョーなんて、当時の僕にとっては凄い戦慄。
そんな中であこがれまくったのは、トムの友達のハックルベリーが住んでいるツリーハウスだった。僕が読んだ本の挿絵にあったハックの家は、この写真のような雰囲気だったように思う。その後のアニメで見たハックの家は更に良くて、大木の上に築かれていた。ここで誰にも干渉されずに自由に生きているハックは、僕にとって大きな羨望だった。ぜひやってみたかった。尤も、小さい頃から喘息持ちで虚弱な僕が、ハックのような一人暮らしで生きていけるわけも無いのだ。だからこそハックに対する羨望は大きかったのだと思う。
裏返せば、案外僕にとっては、おばさんの庇護の下に暮らし、ときどきおばさんの目を盗んでこっそり家を抜け出し、ハックのツリーハウスへ行くトムの生活こそが羨ましかったのだろう。ベッキーとも仲良しだったし。