トリカブト

初めて見たときは良く目立っていて、きれいだなとも思った。でもそれが、花から葉っぱから根っこまで全草が猛毒だと知ってからは、きれいだというふうには見えなくなってしまった。こうい状態のことを「色眼鏡で見る」というのかもしれないが、僕に限らず人は概ねそういうものだろう。でも例えばトリカブトで言えば、トリカブトの毒から自分を防ぐための防衛のための行動であるとも言えるわけであって、人で言えば「狼が来たぞ!」と2度も続けて嘘をつけば3度目が本当であっても信用されないという童話の戒めと同じことだ。つまり、色眼鏡で見るということは必ずしも悪いことと決め付けられるものではなく、むしろ賢い行動でもあるとも言える。