まるで恐れることも無く平気で人の傍に来て、水辺の草や水中の何かをパクパクやっている。それこそ、手を伸ばせば触れるぐらいまで寄って来た。だからというわけではないが、携帯電話のカメラで撮ってみた。僕のそれはドコモのF-09cという機種。携帯電話のカメラでも、羽の模様、首や頭の毛並み、はじかれる水玉、嘴の質感、そういうものがしっかりと撮れた。条件がそろえば携帯電話のカメラでもなかなかの写真が撮れることが、あらためて分かった。ただ、そういうようなチャンスはめったに無いもので、携帯電話のカメラで撮った写真は、概ね撮影している時の感動を大きく下回る。それはきっと心のどこかでカメラ並みを期待しているからで「無いより増しと思って撮ったものが、思いの外良い出来だった」と考えるのが相応しいだろう。この写真だって良く撮れたと思うけど、もうカメラなんていらない、とまでは思わないし。
