クジラ、イルカ

茨城の鉾田の海岸に160頭ぐらいのイルカがストランディングしたということでニュースになっていた。たまたまちょっと前にこんな本を読んだばっかりだったので、かなり冷静な状態でこのニュースを見ることができた。
本の帯には「戦う云々」と、挑発的な言葉が書かれているが、中身の方はクジラ研究の歴史をたどりながら人間社会がクジラに対する見方を変えていった様子を解説しているものだ。後半の一部にはストランディングについての知られざる現状が描かれているが、これがなかなか面白く読めた。というのも、前半から中盤にかけて冷静にクジラ研究を紹介していた筆者が、ストランディングの項のあたりからそれまで控えていた自分の気持ちを抑えずに書きはじめ、更にグリンピースやシーシェパートの項にかけてそれが盛り上がっているからだ。
ところで、ストランディングがあった際、その処理は当該自治体が処理の責任を負うことになっているようだ。なんでも、やむを得ず恐ろしく多額の税金が使われているらしい。海へ逃がしてやろうということをすれば、更にぐっと額は増すという。