駄菓子屋

僕が子供のころに比べると、駄菓子屋の数は減ったのだろう。街中のあちこちに駄菓子屋があり、その店の前には自転車が何台も止まっていて、ベンチでは棒のアイスをペロペロ舐めている小学生たちが居たものだ。僕も小学生の頃は良く駄菓子屋さんに行った。麦チョコとかベビースターウルトラマンプロ野球のカードが好きだった。ベーゴマやメンコも買った。夏はアイスが好きで、棒に当たりが焼かれているともう一本食べることができた。
駄菓子屋は店によって個性が強く、商品構成に大きな違いが出る。小学校の高学年になったころには、低学年からのおなじみの駄菓子屋だけでなく、クラスの仲間から教えてもらった別の店へ遠征した。別の地区の駄菓子屋特有の商品を漁り、慣れないおばちゃんの性格を探り、まるで大人の居酒屋巡りのように楽しんでいた。
少なくなったであろう駄菓子屋が、一軒の民家を挟んで二軒並んで営業している場所がある。最近、次女がすっかり駄菓子屋にハマっている。この二軒の場合は並んで競争しているせいもあってか、僕が見た限りでは商品構成が良く似ていた。ただし、僕が子供の頃に比べると、客層の中心である子供の人口が激減してしまったわけだから、駄菓子屋向け商品も大幅に種類が減っている可能性もある。それでも、昔の駄菓子屋を知らない次女にとっては楽しくてたまらないらしい。最近では二軒の駄菓子屋にある同じ商品の値段を調査してノートにまとめていた。親としては、月並みだが勉強もそのぐらい頑張って欲しい。