クジラの缶詰

今日は、アメリカ合衆国独立記念日だそうだ。今年で239年、若いとも言われるアメリカも、人間で言えば寿命をはるかに超えたかなりの年寄りになった。
僕が子供の頃、アメリカ独立200年という節目の年が巡ってきて、様々な関連商品が売られていた。僕は、アメリカの旗にある青地に白抜きの星形と赤白のラインを使って「200」という数字を大きくかたどったデザインのバインダーを買ってもらった。僕は特にそのデザインが欲しかったわけではないのだが、ちょうどルーズリーフが使いたくなった年頃だった。
およそその頃だったと思うのだが、国際的に捕鯨反対の機運が高まって、日本が攻撃されることが多くなった。それはまるで流行のようになり、外国では芸能人まで動物愛護と捕鯨反対を唱えていた。あるとき、日本でもとても人気があったアメリカの若手人気女性歌手が日本にやってきて、飛行機を降りた途端に捕鯨反対を唱えた。なんでもクジラは頭の良い生き物だから殺しちゃかわいそうという理由だった。ところが、この歌手はそのときに100万円もするミンクの毛皮のコートを着ていた。それが大きな話題になった。せっかく日本でも人気のあった歌手なのに、それを境目にバッシングにさらされることになった。その後の報道で、彼女はその高級毛皮コートを捨てたと知った。そしてしばらく来日しなかった。
今、またも捕鯨についてはずいぶん煩く言われているようで、最近では水族館で展示するためのイルカの生け捕りまでも非難されてしまった。各国、各人にそれぞれいろいろな主張は有ろうと思うが、イヌイットなどのように特定の民族だけは捕鯨を許されているというのは反捕鯨国の一致した意見なのだろうか。