実りの秋

釜無川右岸の台地を川に沿って走る道を行った。高台の道の左右には棚田が広がっていた。稲はすっかり色づき、中には倒れているような稲もあった。日差しを直接受けるとまだ十分暑いのだが、東屋に座ってサンドイッチを食べると、日陰は涼しくて過ごしやすかった。見下ろすと、中にはすでに借り入れを始めた田もあった。棚田は釜無川に向かって段々になって続き、その対岸にも広い傾斜地が広がる。そして、茅ヶ岳や八ヶ岳、奥秩父などの高い山が聳えて空との境界を成していた。