コイ

正月休みにやっていた池の水を全部抜くっていうテレビ番組のビデオを見た。その時にコイを外来種と言っていたことが気になった。僕は鯉こくや煮鯉などの鯉料理が大好きで、鯉は昔からの水墨画なんかにも描かれているわけで、当然のように在来種と思っていたからだ。それで調べてみた。すると驚くべきことが分かった。
我々がその辺の川や池で見るコイのほとんどは中国あたりからの外来種か、せいぜい交雑種だそうだ。純粋な在来種は滅多に見られないらしい。どのあたりに在来種がいるかというと、琵琶湖の一部、霞ケ浦の一部、四万十川の一部など、ごく限られた場所にしか生息が確認されていないらしい。鯉のぼりの歌で「大きい真鯉はお父さん」という真鯉が在来種だそうで、野鯉とも言われる。で、我々が普段見かけるコイはヤマトゴイというそうだ。まるで在来種のような名称だが外来種だ。判明したのはつい最近の2006年のことだという。コイヘルペスという病気が流行り、そのときのDNA調査で判明したということだ。何故外来種のヤマトゴイが日本中を席巻するほどに増えたかというと、人間がせっせせっせと放流を繰り返したからだ。飽きたり飼いきれなくなって放したミドリガメとはわけが違う。良い事をやっている躰で訳も分からず稚魚をどっさり放流した結果だ。