観覧車のあるショッピングモールに行った。最上階の天井が一部ガラス張りになっていてそこから見上げると、観覧車の巨大な姿をしたから見ることが出来る。乗ってみたい気持ちもあったが、今回は見送り。
観覧車というと、子供の頃を思い出す。京成電車に揺られて何駅か行ったところに谷津遊園があった。谷津遊園には立派なバラ園があって、花の時期は大変賑わう。秋になると大河ドラマをテーマにした菊人形展があって、これも大変賑わう。というわけで、子供向けの遊園地にもかかわらず子供からねだるというよりも大人が子供を誘って出かけることが多かった。ひとしきりバラ園や菊人形展の見物に付いて周れば、楽しい遊園地が待っている。それを一層楽しむためには、子供にとってはつまらないバラや菊人形を、きれいだね、すごいね、などと心にも無いことを言って見せて大人の満足度を高めておく必要がある。そして、ティーカップでくるくる回ったりミラーハウスで適度に迷ったりで、谷津遊園名物の大観覧車に乗る。観覧車というのは不思議なもので、乗る前そして乗ってから頂上まではワクワクが段々上昇して楽しいのだが、頂上を過ぎるととたんに淋しくなってしまう。でもそれはさっさと終わるわけでなく、昇る時と全く等速で下りて行くわけで、最後の方では終わることを待ってしまうほどの気持ちになる。
谷津遊園が閉園の頃、あの大観覧車は、谷津遊園と入れ替わるように開館した東京ディズニーランドに移設されることになったとの新聞記事が出たのだが、その計画も無くなったと記憶している。