黒森付近から瑞牆山を見ていたら、大ヤスリ岩から何かが空に向かって飛び出した。どうやら飛行機のように見える。月を目指しているようだ。
月と言えばアポロ計画を直ちに思い浮かべる。今日は1月26日、一日早いが今から48年前の1967年1月27日、アポロ宇宙船の地上訓練中に船火事が発生した。原因は電気系統からの発火だったという。純粋酸素で満たされた司令船内はたちまち火の海になり、ガス・グリソム、エドワード・ホワイト、ロジャー・チャフィーの３人の宇宙飛行士が狭い船内で死亡した。僕は小学校に入った頃に買ってもらった子供向け百科事典でこのことを知った。ただし、事故について書かれていたのではなく、宇宙飛行士のプロフィール欄に記載された「アポロ宇宙船の船火事で死亡」という言葉で知った。やがて読んだ本で事故のことを知り、宇宙飛行士たちは地上で死ぬこともあるのだということに驚いた。そして年齢を経てその事故の恐ろしさを知って行った。
彼らの犠牲の元でアポロ宇宙船には大幅な見直しが施され、1969年についに月着陸が実現した。そして1972年、アポロの月着陸ミッションは終了した。それ以後、月へはまだ誰も行っていないようだ。
