つる植物

つる植物は、何かにもたれかかってのみ生きる命。
人は誰の世話にもならずに生きるのは、よっぽどの無人島にでもすまない限り無理なことだ。僕の場合、そういうところに置き去りにされたら、あたふたしているうちに風邪を引いて拗らせて、やがて死んでしまうことだろう。
でも、人に迷惑をかけないようにして生きることはできるわけで、そのようにしようとして生きている人は多いはずだ。しかし、中には五体満足の割には人の世話になるのが当たり前のようになっている人や、そうなっているにも拘らず気づいていない人がいる。やっかいなのは人に迷惑を掛けまくりなのにそうと気づいていない人。悪質なのは人に迷惑を掛け捲っていることをわかっていながらそれを平然と続ける人。つる植物で言えば、もたれかかり過ぎて柱となっている木を弱らせたり枯らせたりするようなものだ。