雪雀2

こういう写真を見ると「孤高のなんとか」みたいなタイトルになりそうだが、この周りには他にもたくさんのスズメがいたので少しも孤高じゃない。足が雪に埋まっている。
30cmぐらいに積もった雪の上を歩いていると、普通に歩いているつもりがズボッそこだけが急に深くてびっくりし、バランスを崩すことがある。場合によっては耐え切れずに転んでしまい、格好悪いところを誰かに見られてはしないかと振り返ったりしてしまう。水の中を歩いていても同じようなことがある。海水浴に行ったときなど、砂浜の汀線から数メートル海に入ったあたりで足元が急に深い場合がある。こんなときはズボッというのとは違うが、はだしで安定が悪いこともあり、雪のときよりもむしろ転びやすいかもしれない。そして「ガクッ」ときて転びそうになったときに限ってジャストのタイミングで波が来る。起き上がろうとしたのもつかの間、まともに波を食らって腰の高さにも満たない浅い場所で大の大人が醜い転び方をしてしまう。しかも鼻に水が入ったりしてゲホゲホと無様なことこの上無い。しかも海パンの中にはたっぷり砂が入って来ていて、気持ち悪い。振り返るのも恥ずかしいから、鼻が痛いのを我慢してもっと沖まで泳いで行って海パンの中の砂を落とす。しばらくは砂浜に戻るのも恥ずかしい気がしてなんとなく沖で立ち泳ぎなどをしつつ砂浜の様子を窺ってみたりする。ズボッと言えば、霜柱でもそんなことがある。表面が凍った雪の上を歩くときは、気をつけていてもズボッに出くわしてしまう。
さて、このスズメはここに着陸するとき、雪の深さを正しく見積もっただろうか。それともズボッとやってしまっただろうか。この一見孤高に見える姿は、ズボッとやってしまって「びっくりしたぁ」とあっけに取られているところだろうか。どうも気になる。出来ればズボッやって転んじゃった様子を撮ってみたかった。照れ隠しなどしてくれると更に良い。