こっちを見て笑う虫

ハムシの一種か、コガネムシの仲間か、テントウムシの種類か、それとも別の何かだろうか、こんな奇妙な虫がいた。黒い体の背中には、大口を開けて笑っている顔が白く描かれている。こっちを見て笑っている。
ここ最近の僕は、とても嫌な出来事や大きく落胆する出来事に、立て続けに見舞われている。そのうえ風邪で熱が出てたりして、気持ちはすっかりブルーだ。そんなマイナス思考のときにこんな写真を見ると、なんだか最近のそれを笑われているような気になってしまう。でも、プラス思考のときに見るとすれば、きっと愉快なことだろう。なぜなら、この写真を撮ったとき(5月12日)には「これは面白い!」と思ってカメラを向けたわけだから。
というわけで、その頃の「ぴのきよ日記」を少々読み返してみた。そうしたら、少し気分が晴れた。気分が良い頃に書いた文章を読むと、少し励まされるような気持ちになれるみたいだ。ブログの意外な効用かもしれない。これからもたまに読み返してみようと思う。
ところでこの写真、惜しむらくはピントが甘いことだ。言い訳を書くと、5月の午後の爽やかな風が吹いていて、それが若葉を揺らし続けていた。何枚か撮った中で一番マシだったのがこの写真というわけ。写真をなかなか上手く撮れないその様子を、この虫たちは背中で笑っていた。

(6月10日 追記)
職場の後輩で、生き物にメチャ詳しいWくんに聞いてみたら、アカスジキンカメムシの幼虫だと教えてくれた。