水羊羹

今日から入梅だそうだ。なるほど如何にも梅雨らしい天気だった。それでも次第に雨はあがり、夕方には晴れ間も見えるようになった。
仕事を終えて家に帰っても、まだまだ明るい。そんなわけで「自転車、乗るか?」と次女に声を掛けてみたら、「のるー!」と大喜びした。それを面白がって、長女もついてきた。団地の敷地内の小径を、次女が自転車に跨ってもたもたと進む。ペダルは外してあるので、まだ漕いでいるのではなく、地面を蹴っているだけ。それも転ぶのが怖くて思い切って強く蹴るところまではいかない。そのもたもたした自転車の後ろを長女と並んで歩く。雨上がりということもあって蒸し暑く、じんわりと汗ばんでくる。やがて長女は思い立って、自分の自転車の掃除を始めた。小一時間、自転車の練習につきあった。少しは上手くなっただろうか。本人は大幅に上達した気でいるようだ。一方、長女の自転車はピカピカになった。
自転車の練習をしていたときにも、家に帰ってからも、二人はときどき「水羊羹」がなんとかと言っていた。それが夕食後に出てきた。日中、妻と一緒に作ったのだろうか。入梅の日に水羊羹、なかなか季節を感じさせてくれた。