この白い花の咲く木は何というのかな、そう思いはしたが調べることなくいた。するとこの春から職場の同僚になった人が「アオダモ」だと教えてくれた。僕は「アオダモってバットに使う木だよねえ」と、即座に思い浮かんだことを言った。子供の頃に買ってもらった野球の入門本に、バットはヒッコリーやアオダモなどの木から作られると書いてあったのだ。今となってはどうでもよいことをよく覚えていたものだ。
ところで、調理器具にもボールやバットがあるが、その名前を最初に知ったときにはずいぶん驚いた。ボールの方は丸いから「まあアリかな」とは思ったが、四角いやつをバットと呼ぶのには驚き、どうしても納得がいかなかった。正直なところ、今でも違和感がある。batとvatでスペルが違うわけだが、そう言われようとバットといえば野球の打者が持つ棒のことで、浅い四角い容器を最初に思い浮かべることはない。アオダモでvatが作られることも無いだろう。