御師の家の縁側

富士吉田口にある御師の家の縁側から見た景色。地面から1メートル近く高さがある。昔の日本家屋はそういう高さがあるから良い。地面からの冷えや湿気も高さがある分、伝わりにくいわけだ。雨戸もある。日本家屋は夏が快適なようにできてもいる。自然に風が通り抜ける。
写真を撮った時には、この枠内だけは江戸自体の景色、と思っていたのだが、よく見ると真ん中にトタンの波板があった。
この御師の家は、主に千葉あたりから冨士講に来る人たちを檀家にしていたそうだ。江戸時代の旅人は一日に30キロぐらい歩いたようだけれど、それでもここまで来るだけで4、5日ぐらいかかる。案外、富士山に登るよりもここまで来る方が大変かもしれない。