スベリヒユ

仕事が休みだし、曇っていて日差しが弱かったので、畑に雑草を抜きに行ってきた。
この時期に一番勢いが強い雑草が、写真のスベリヒユ。根はオヒシバなどに較べると弱いので抜きやすいのだが、茎も葉も肉厚なので、抜いておいても簡単に枯れずにしぶとく生き続ける。
このスベリヒユという草は、山形県では茹でて食べたり、干して冬場に煮物にしたりと、野菜として利用されている。昨年、別件で調べ物をしていたら、小淵沢の人が書いていた日記の中に、戦時中に食べていたという記録があった。小淵沢には首都圏から疎開者が来ていたこともあって貴重な食べ物だったのだろう。
この度あらためて調べる気になってネットで検索してみたら、ヨーロッパから中東にかけても広く食用として利用されていることがわかった。フランスではソテーして添え物に使うようだし、ギリシアやトルコでは生食も含めて様々に利用されている。イラクの市場で売っていたと書いていた人もいた。
雑草というから役に立たない邪魔者のようだが、案外役に立つ食べられる雑草だった。それにしても、「食べられる雑草」というのはどうも変な言い回しだ。「食べられる野草」や「山菜」と書くととてもありがたいものに感じるが、スベリヒユはそれらに加えられている様子は見られなかった。希少感が無いのがその理由なのだろうな、と思う。
この夏は何株かを抜かずに育てて食べてみようと思う。美味しいと良いが、、、。