隙間に根付く

仕事の帰り道、もうひと月前に撮った写真。ちょうど信号待ちで良い位置に止まったので車の中から撮ってみた。
通り過ぎる度に気になっていた。アスファルトの僅かな割れ目に植物が生えている。なんという草かは知らないが、細く伸びた茎に花が咲いている。種を作って再びこのアスファルトの割れ目に落とすのだろうか。
こんな場所に生えている植物を「ど根性○○」と言ってニュースやワイドショーがこぞって取り上げた時期があった。ど根性大根は特に話題になった。草ならばよく生えているような場所でも、野菜が生えていたらど根性となる。そこに似つかわしくないというか、そこに相応しくない、そんな意味合いだろうか。もっと説明的に言えば、「そこに居るべきで無いのにそこに居ることになってしまい、それでも頑張ってそこに居続けている」そんなふうになるだろうか。言い方を変えると、「まさか居るはずない奴が居てさ、そのまんま居続けるんだよ」と、これではずいぶん意味が違ってしまったか。
まあ、良くも悪くも強い奴だ。