母校の景色 5

生き残った道具
なんと、鉄板とガラス板も残っていた。
薄くスライスした岩石を電動のろくろで磨いた後は、更に細かい研磨砂(カーボランダム)を使って鉄板(上の写真)で磨く。今度は勝手に回ってくれないから時間がかかる。電動のろくろがまだ無い頃には、最初から鉄板で磨いていた。そんな頃は、プレパラートが一日に一枚出来るかどうかという感じだった。
鉄板の後は研磨砂をアランダムに変えて更に磨く。2,000番の砂が最後だったと思う。鉄板での磨きもガラス板での磨きも、流しのところで作業する。包丁などの刃物を磨いているときと同じだ。ときどき、水をあたえてやる。固い石だとなかなか工程が進まない。そうしているうちに、いつの間にか窓の外が夕日に染まっていたりする。