ラブジョイ彗星

先月のぴのきよ日記でも書いたラブジョイ彗星(C/2013 R1)が見ごろということもあって、昨夜から出かけてきた。ときどき雲が流れてきたがとてもよく澄んだ空で、眠気と寒さを忘れさせるほどの星空だった。ラブジョイ彗星が昇ってくる時間になっても残念ながらその方向は森、しばらくは別の天体を撮影したり、寝転んだりしていた。いくつも流星が見られた。中には、気の早いふたご座流星群のマイナス等級もあった。
ようやくラブジョイ彗星が森の上に出る頃、次第に東から雲がかかり始め、西の方向を残して空を覆ってしまった。ご一緒したSさんもがっかりし、しばらく一緒に休憩とした。とたんに眠気が襲ってきた。
4時半頃になってようやく空が晴れた。早速、うしかい座のベータ星の付近を見た。そのすぐそばにいるはずだ。何かあるような気がする。肉眼彗星になっているのか。5cmの双眼鏡を向けてみた。「すごい!」声を上げてしまった。視野の半分近いような長さの尾が見えている。Sさんも喚起の声を上げていた。
そして写真撮影、双眼鏡で長く見えた尾は画面の外にまで伸びた。ダストテールとイオンテールが重なり、イオンテールは枝分かれしている。下はその部分のトリミング。興奮しているうちに薄明がやってきた。
夜明け前、アイソン彗星の残骸が昇ってくるのが見られるかなと思っていたが、よくわからなかった。演劇で代役が飛躍したりドラマで脇役が主役を食ってしまったりということがあるが、ラブジョイ彗星はアイソン彗星の代役に余りほどある立派な彗星になった。