キジバト

子供の頃にその姿を見たことは無かった。それでも藪の中から「デデッポッポー」と表現される独特のあの鳴き声はよく聞こえていた。奇妙な鳴き声だと思っていた。
当時、上野駅発−山形駅着の特急に「やまばと」というのがあった。ヤマバトはキジバトの別名なわけだが、その特急について子供ながらに「どうもパッとしない名前だなあ」と思っていた。なんだか特急のくせに遅いような気がしたのだ。もちろん実際の速さではなくて名前の印象。
その後、「特急やまばと」は山形新幹線の開通の頃に無くなったようだ。一方、上野駅発、秋田駅着の特急「つばさ」は新幹線の名前として生き残った。