風もなく良く晴れた今日は、散歩にするにはぴったりの日和だった。ちょっとでかけてみるかということで、荒川の土手を歩いてきた。西には黒い前山を従えた高く白い奥山が見える。写真を撮ったがケータイのカメラなのでいまひとつ。というわけで組写真。
ところで、山梨県ではこの奥山を白根山と言う人はほとんどいない。上の写真の白い山を総称して白根山というが、三つの峰があるので白根三山とも言う。山梨の人はそれぞれの峰の名前で呼んでいる。
一番左が「北岳」で最も高い。真ん中のなだらかな峰が「間ノ岳(あいのだけ)」、左が「農鳥岳(のうとりだけ)」だ。山梨の人や山好きの人には当たり前のことだが、そうで無い人に写真を見せて場所を説明しても峰の名前はきっと出てこない。特に北岳は、富士山に次いで日本で二番目の高さでありながら名前が普通すぎる。白根三山の中で一番北の峰ということで付けられた名前だろうか。北区という地名が各大都市にあるが、それと良く似た印象がある。間ノ岳も同様、白根三山の中で真ん中にあるから付けられた名前だろう。どちらも、とりあえず便宜的に付けられた名前という感じがする。北アルプスの個性的な山名に比べるともう一つ物足りない。でも、雪解けの頃に甲府盆地に向かって水鳥の姿の雪形を見せてくれる「農鳥岳」は個性的な名前だ。
上の写真は城南中学校付近から撮影、すぐ右に城南中がある。下の写真は荒川が笛吹川に合流するあたりから撮影。2kmぐらいしか離れていないが、山の見え方はずいぶん違う。合流付近からは農鳥岳が見えなくなってしまった。間ノ岳の背の形も少し違う。
僕の職場がある愛宕山からは北岳が見えない。鳳凰三山が隠してしまうからだ。でも盆地の南寄りに来ればこうして日本第二の高峰の雪景色を見ることができる。そのかわり、農鳥岳は櫛型山の陰になってしまう。前山が低く高嶺が一望できる北アルプスに比べると、南アルプスの高嶺の姿はある意味希少価値がある。奥山とか深山とかいう言葉が似合う。