腕時計

携帯電話に付いている時計で過ごしている人も多いので、僕もそうしてみるかと思ったのだ。でも、やはり僕には不便だったので、新しいのを買った。
ネットで買おうかとも思ったが、こういうものは後悔しそうな気もするので、時計屋さんに行ってみた。数年前、甲府駅の近くにあった老舗の時計屋さんが店を閉めた。僕はその店で一度だけ、先日壊れた時計の電池を交換してもらったことがある。最近は、この時計を買った店に電池交換に行っていた。甲府駅から南西方向に、繁華街から遠く離れた住宅街にある店だ。
この店に行くと、奥のほうでいつも何かの時計の修理をしている。いつだったか「何の修理ですか」と聞いてみると、傷が付いてしまったロレックスの修理だという。傷を消すには、傷の周囲を削り取って傷の深さ分まで磨きこんでしまうのだそうだ。でも、深い傷の場合には周囲を磨き込んだだけだと窪みが目立ってしまうため、結局ボディのほとんどを磨かないといけないのだという。ロレックスは素材が硬くて大変なのだそうだ。他のメーカー製に比べると倍の時間がかかると言って、ロレックスのできの良さを褒めていた。こういうところはカタログやネットには書いていない。信用できる店で話を聞いて初めて知ることができる。

僕は迷った挙句にこの時計にした。一見クロノグラフ風だが、中にあるのは、12のところが日付、9のところが曜日、6のところが24時間表示、となっている。文字盤がでかいことと、ルミブライトなことと、エコドライブが気に入った。そしてもう一つが、裏面に書いてあったことで、「JAPAN MOV'T CASED IN CHINA」とあったこと。僕の解釈では、日本製のムーブメントが中国でケースに入れられた、ということ。安い時計だとムーブメントも側もみんな外国製なので、惹かれてしまった。本当は違う意味かもしれないけれど。
でも、このところ使ってみて、日付や曜日の表示が、老眼になった僕の目には見えないという欠点が浮かび上がった。時計の欠点と言うよりも僕の欠点だが。