サクラに生えたキノコ

サクラの幹の裂け目にびっしりとキノコが生えているのを見た。僕にはこの様子がとてもグロテスクに見える。何だか開けた口の中から、、、、
かつてサクラとキノコは同じ「植物」というカテゴリーの仲間で、我々「動物」とは遠い存在だった。でも近頃は「五界説」なんかが主流になってきて、キノコは植物とは違う「界」に分けるのが主流になりつつあるようだ。ということは、サクラとキノコはサクラと僕ぐらい遠い存在になったわけだ。ところが、界の上に「ドメイン」という分類を入れる生物分類では、植物も動物も菌もみんな一緒になってしまう。そしてそれ以外に得体の知れない奇妙なやつらがどっさりいることになる。この分類だと、およそ仲間とは思いたくないはずのアメーバもゾウリムシもダイオウイカセンダングサも皆同じドメインの仲間になって、更に、動物でも植物でも菌でもない別なキモいミクロなやつらが夜の中にはどっさりいることになる。
ただ、そういう遠い世界の奴らの名簿に「シアノバクテリア」なんていうのを見つけると、キモいというよりありがたい気分になるのが不思議だが、「スピロヘータ」なんていうのを見つけると、やっぱお近づきになりたくない。