はやぶさ

3年前にはこれが流行っていた。「はやぶさ」は前年の秋に地球に戻ってきて、試料を入れて帰ってきたというカプセルが全国を巡回展になって周っていた。甲府にそのカプセルがやって来たとき、あの大地震もやって来た。東北地方を大惨事が襲い、遠く離れた甲府でもずいぶん揺れて恐怖を感じたものだが、翌日から始まった巡回展には多くの人が訪れていた。
大変なブームになっていた「はやぶさ」は、その後それをモチーフにした映画が知っているだけで4つも作られた。本物の人気があるうちにその人気にあやかって大勢に見てもらおうと、さっさと作って上映しましたっていうところだろうか。もっとも、作っている人々はそれこそ真剣だっただろうから、さっさとという言葉で括ってしまうのは失礼かもしれないが。
2014年度に「はやぶさ2」が打ち上げられる予定とのこと。JAXAのサイトに何枚かの想像図が載っているが、丸いアンテナが一つだった1号機に変わって、2号機では少し小さめのアンテナが二つある。他の見かけは1号機とあまり変わらない様子だ。
1号機は、地球に帰ってきたことで賞賛を浴び、擬人化されて大いに親近感を醸成して、世間の人気者になった。それが、失敗のマイナス面をもストーリーの彩りするほどの勢いになっているのだが、2号機は予定通りにミッションをこなし、「ミクロの粉」ではなく「砂や土や石ころ」を持って帰ってきてもらいたいものだ。