トップライト

しとしと雨が降っていたが、午前中に止む予報だった。それが、見上げたらガラス張りの屋根を流れるような大雨になった。えー、何時の間に!、と思うまもなく、屋根の上の方からわざわざ水を流しているのが見えた。なんとも無駄なことをするものだ。
設計にお金をかけた公共建築物には、何かしらのトップライトがかなりの確率で作られている。そういうのを作る人は「建築家」などと呼ばれ、自分自身もちょっと他の人と違う雰囲気を出そうということなのか、髪が長かったり、ひげを生やしていたり、珍しい腕時計をつけていたりする。そして自己顕示が強い反面、反省が無いようで、大抵造りっ放しでいつも同じ問題が出る。(※もちろん建築デザイナー全員がそういう人だというわけではない)
もう10年以上前のことになるが、ある駅前のビルにオープンしたある施設に行ったときのこと。エスカレーターで上ったら、最上階に差し掛かったところでムゥーッと空気が熱くなった。そして直後に直射日光に照らされた。最上階はとても広い範囲でガラス張りのトップライトになっていたのだ。しばらく下の方の階で見て周り、室内照明の明るさに慣れた目にとってはまぶしいほどの明るさ。外の日向と同じ明るさなのだ。そして、室温は外の炎天下を上回る高温。案内してくれていた職員さんに尋ねてみたら、これでもエアコンは稼動中だということだった。