リコーCX3

去年の7月に最初の兆候があった。電源ボタンを押したのに「ビー」と小さなモーターが回るような音がしたがレンズが出てこない。そのため、宇宙飛行士の若田さんと写真を撮れるという貴重なチャンスを逃してしまった。写真は一緒にいた人のカメラで撮影できたのだが、何と本番に弱いことかとがっかりしたので忘れもしない。
その後しばらくは何ともなかったのだが、冬ごろになって時々症状が出始めた。春になってからはいよいよひどくなった。レンズは出てくるのだが画面がボケボケの状態、もう一度押すとOFFになる。更に押すとようやくスタンバイできるというもの。夏になると毎回その症状から始まるようになった。しかも、時によっては何度もON/OFFを繰り返さないとスタンバイしなくなったのだ。その頃から、次のカメラについて検討し始めた。30倍ズームがいいなとか、高いけど高級コンパクトってのにしてみるか、あるいは気軽な防水小型機かなど。
そして先週、ついにCX3が壊れてしまった。電源ボタンを押すといつものようにレンズが出てそこでジーと変な音がした。そこまではいつもの不調とほぼ同じなのだが、もう一度電源ボタンを押してもジーと音がするだけでまるで回復しなくなってしまった。いよいよおさらばだ。
ぴのきよ日記のメインカメラとして活躍したこいつは、写りが良くて好きだった。解像度をいろいろ変えられる中で、3Mが特によかった。反対に1MとVGAの画質は良くない。上の方も悪くはないが、3Mが良い。内部処理がうまくいっているのだろう。出てくる画もフラットな仕上がりなのでいじりやすくてよかった。見栄えをよくするためにコントラストの強い画を出す製品が多いが、CX3はまじめな内部処理だと思った。機能では、少ないボタン類なのにインターフェイスが良かった。細かいところでは、ステップズームがよかった。水準器もありがたかった。おつかれさまでした。