ワイン

これは「マスカット・ベリーA」、山梨産赤ワイン醸造用の葡萄品種として知られるが、生で食べても美味しい。
先日、北海道のワインのことを書いたが、山梨ワインの不安な記事が昨日の山梨日日新聞の一面に出ていた。昨年度(2010年度)の県産ワイン生産量が、その前年度に比べて26%も減ったということだ。この15年で最低のレベルだという。原因は原料となる葡萄の収穫量が減ったことで、そのまた原因は「べと病」の多発だという。
掲載されていた表を見ると、1998年度は41,384キロリットル、そこから3年間でどんどん減少し、の2001年度には25,000キロリットルぐらいまで減っている。その後は30,000キロリットルぐらいまで戻したり減ったりを繰り返していたが、2008年度に、久しぶりに30,000キロリットル台を回復したものの、2009年度は25,000キロリットル台に落ち込み、2010年度はついに18,683キロリットルにまで減ってしまった。実に1998年度の半分以下だ。
それが原因ともいえないが、そういえば、昨年、一昨年とも我が家でもあまりワインを飲まなかった。なんだか世の中が不景気で、手が伸びなかったのだ。いつも1000円ぐらいで売っている新酒が、昨年や一昨年は1200円ぐらいしていたのは生産量が少なかったことが原因していたのか。ただ、県産葡萄を100%使用したワインだけでなく、輸入ワインをどのくらいか混ぜた県産ワインもある。それらは概ね、美味しくするためと言うより安くするためや生産量を増やすためのようだ。これをやりすぎると「悪化が良貨を駆逐する」ことになりかねない。個人的には、やりすぎないで欲しい、ではなく、一切やらないで欲しい、と思っている。清酒がいろいろ混ぜて人気を落としたその轍を踏まないで欲しい。
今年のワインはどうなのだろう。生産量は増えたのだろうか。味はどうだろうか。そろそろ新酒が出る頃だが、今年はちょっと意識してビールばかりでなくワインを飲むようにしてみようか。