ソーラー発電所

米倉山に完成したソーラー発電所。パネルがずらっと並んでいる様子は壮観だ。あと1.5mほど柱を高く作ってくれれば、人が立ってパネルの下に入れる。スーパーマーケットの駐車場にこれが屋根になったものがあれば、発電も出来るしこれからの季節は車内が暑くならなくてありがたいのになあ、と思う。
米倉山のソーラー発電パネルは、見慣れた青色のものではなく、黒い色の板だった。よく見る蒼い板は多結晶シリコンのタイプで、米倉山の黒い板はインジウムやセレンを材料にしたタイプだ。
セレンといえば、はるか昔のカメラの露出計に使われた元素だ。セレン光電池式露出計などと呼ばれる。この露出計を内蔵したカメラは、カメラボディの前面を、一定の広さで露出計用の小さなレンズが集まった樹脂製の板が覆ってしまう。これが僕にはとても格好悪く思えて嫌いだった。今はこの露出計使われているカメラは無いと思うけど、僕が小さい頃にはもう廃れてはいたものの、あちこちでよく見た形式だ。露出計はレンズの周りを取り囲むように丸く付けられていたり、レンズ側から見てボディの左肩にびっしり付いていたりした。きっとデザイナー泣かせのものだったのだろう。中には一番レフでも付いているものがあって、普通はNikonだのCanonだののブランド名が刻印されているペンタプリズムの前面部分に付いている機種があった。これに至ってはデザイナーの開き直りにすら思えるものだった。でも長所もある。それは電池を必要としないこと。つまり自分で電気を発生するわけで、これがソーラー発電のミソだ。
高いところから米倉山を見下ろすと、ソーラー発電パネルが並んでいるのがよく見える。巨大セレン光電池式露出計だ。