クズとアレチウリ

日本在来種の「クズ(葛)」は海を越えて北米大陸にも繁殖しており、街路樹などを覆い隠して成長を阻害してしまうなど大変な猛威を振るっているという。カナダやアメリカでは、その旺盛な繁殖力を表してデビルプラントなどと呼んでいると、テレビのニュースで見たことがあった。かつて日本でも、ススキ野原などをすっかり黄色い花に変えてしまった北米起源の外来種であるセイタカアワダチソウを非常に嫌っていた時期があった。40年も前のことだ。
先日のこと、韮崎の塩川にかかる橋を渡ったとき、木をすっかり覆い隠したクズの茂りを見た。すごいな、と思いつつも、色が違うかな、と思って引き返してみた。すると、クズもあって紫色の花も見えるのだが、それよりもはるかに多いのは、クズの葉と同じような形と大きさで色が少し薄い感じのアレチウリの葉だった。一帯はアレチウリが埋め尽くしていた。
北米大陸起源の特定外来生物アレチウリ、日本にとってのデビルプラントだ。