公園によく植えられている木である「ケヤキ」には、こんなふうに樹皮が剥がれた跡がよく見られる。剥がれたところを押してみると弾力があって、なんとなくコルクのような感触がある。人に剥がされてしまったのか、自分で脱ぎ捨てたのか、どちらかよくわからないが、剥がれたてのところは周りとはちがう茶色い色をしているのでよく目立つ。おかげで僕はそれが気になってしまう。そして実のところ、僕も剥がしたことがある。
皮が剥がれているのは、もしかしたら虫のせいかもしれない。虫がついてしまったから、ケヤキとしてはくすぐったくて剥がして落としたい気分になる。あるいは、ある種の虫が皮を剥がさせる仕掛けをしているというような。でもケヤキ自身の理由の気もする。
上の写真の、樹皮が剥がれたところをよく見てみると、左の写真のように何かの虫の卵が産み付けられていた。剥がれかけのところに産み付けて風除けとしたのだろうか。だとしたら人に剥がされてしまって寒い思いだろう。あえて言うと、僕が剥がしたのではない。