宅地造成

田んぼだった場所が埋められ、重機が何台も入り造成が行われている。一方、周辺には空き家もあり、市や県の人口は毎年減少している。人が減って食べる量も減ったのだから田んぼも減るという理屈はありえるだろうが、それが宅地に変わって新しいプレハブ住宅が次々と建てられるというのはしっくり来ない。親が住んでいた家とか先祖伝来の土地というのを、その場所を去って別な土地に生活の場を移した人が何時までも所有するということや何時までも所有しやすいという制度に問題があるかもしれない。前者には、先祖伝来の土地や親が築いた家は守らなければならない、という一種の強迫観念のようなものもあるのかもしれない。仮に所有していても誰かに貸せば良いのだろうが、それも無理なほどあばら家になっている例も多い。果たして所有者はいずれ日には住むという気持ちなのだろうか。ある人が他所にあって親の建てた家を持ち続けたとき、今度はその子供は二つの家を所有しなければならないという上塗りされた強迫観念を持ちつつ、場合によっては更に他所へ住むということになってしまうのか。そして空き家も増える仕組みだ。