日当たりの山茶花

冬の午後の低い日差しが建物の間から差し込み、山茶花の生垣を黄色く照らしていた。日の入りが早いので午後遅くなってから散歩に出ると帰りにはすっかり暗くなってしまう。出会う人のほとんどは、のんびり散歩というよりもトレーニングウエアを着こんだウォーキングの人ばかりだ。帽子をかぶりマスクをかけ手袋もつけているので肌の露出が少ない。僕も襟を立てポケットに手を突っ込んでいた。