クズ

月が替わると島へ行っての体力仕事だというのに、数日前に熱を出してダウンしてしまった。高熱は去ったが、微熱がまだ続いている。だるい。以前、妻から、ブログには体調のことは書かない方が良いと言われたことがある。でも、だるくていよいよそれしか思い浮かばない。
写真は草むらを覆ったクズの蔓。木を1本丸々包み込んでしまうこともある。アメリカではこの強烈な生命力が嫌われているということだ。秋の七草にも数えられる日本古来のこの植物は、アメリカではみんなに嫌われる外来生物なのだ。
小さい頃のこと、熱を出して寝込んでしまうと、母か祖母が「葛湯」を作ってくれた。食欲が無いときでもいける美味しさで、僕は葛湯が好きだった。だから、風邪を引くと当然の権利のように葛湯を要求したことも多かったことと思う。
病気のときに葛湯を飲む習慣は、どういう起源があるのかわからない。飲みやすさだけでなく、生命力の強さにあやかる意味もあったのかもしれない。でも、僕の家には高価で珍しい葛粉があるわけもなく、片栗粉を材料にしていた。片栗粉もユリ科カタクリの原料にしたものではなく、ジャガイモを原料にしたやつだ。
久しぶりにちょっと作って飲んでみるか。ジャガイモの澱粉だけど。