コニシキソウとカタバミ

両者とも「雑草」と呼ばれる植物群に含まれる草。学術の分類には「雑草」なんていう括りはもちろん無いのだが、あまりにも普通に使われてとてもわかりやすい分類だ。それぞれの植物にはそれぞれの名前があるし、植物側としてはむしろ人間が植える雑多な作物や園芸種のほうが邪魔臭いことだろう。
この雑草という括り方を人間に当てはめると、さしずめ「人込み」とでもなるだろうか。「ヒトゴミ」という音には「ゴミ(いらないもの)」に通じる意味を感じさせる説得力がある。僕がもしも人込みの中にいたとしたら、僕は人込みの一つの構成員になる。つまりゴミだ。でも僕は人込みが嫌いで、人込みの中にいると気分が悪くなってしまう。だから東京ディズニーランドなんかめったに行かない。
それにしても、苦労してこんなところにまで生えたというのに、その苦労を称えられるどころか雑草として嫌われてしまう。しかも、ここは人間の家の庭だから当然引き抜かれてしまう。それがこの写真を撮った後の、僕の自然な役目というものだ。僕の庭じゃないけど。