台風の痕

相川沿いを歩いていると、上流から流れてきた草などが所々に引っかかっていた。河原の中州には所々に灌木が生えているところがある。それら灌木には、まるで折れてしまうほどに重そうな草の束が絡まっていた。護岸には河原に降りるための青い鉄橋子が一定の間隔で取り付けられている区域があるが、この鉄梯子のした方にはどの梯子にも漏れなく草やゴミが絡まっていた。そして、歩いている小径にも、道をふさぐように草が倒れている場所があった。それがアメリカセンダングサなので、服に触らないように慎重に通り抜けなければならなかった。
相川が荒川に合流するところでは、流れる水の色の違いがよく分かった。相川以上に荒川は濁っていたように見えた。水の流れの強さも荒川の方がずっと激しく見えた。