巻き付くクズ

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自分よりも遥かに細いカモジグサの茎をクズの芽が巻きながら登っていた。 クズは、国際自然保護連合が定める世界の侵略的外来種ワースト100という不名誉なリストに、同じく日本原産のイタドリなどとともに入れられている。この100種は植物だけではない。リストの内、植物は陸上植物が32種、水生植物が5種の計37種だ。ちなみに水生植物の中にはワカメも入っている。ワカメは僕が大好きな食べ物だが、外国では忌み嫌われているようだ。リストを見ると他にも有名どころが入っている。貝ではテレビのバラエティー番組で有名になったアフリカマイマイ、昆虫では、数年前から日本にも入り始めたという毒を持った攻撃的な蟻のヒアリ、家の土台の木材を食べてしまうイエシロアリ、デング熱の媒介で話題になったヒトスジシマカなど。更に、かいぼりをするテレビ番組の中ですっかり嫌われ者扱いのミシシッピアカミミガメ、コイ、ブラックバス、哺乳類では、ハツカネズミやクマネズミだけでなく、イエネコやヤギも入っている。でも、彼らは彼らで頑張って生きているだけであって、生態系を破壊しようとか人間に迷惑をかけてやろうと思っているわけではない。むしろ人間の活動のおかげで遥か遠い外国に連れてこられてしまった上に、人間によって一方的にワーストという名のリストに入れられてしまった。判官びいきの僕としては応援したくなってしまう。