スギナ

数年前までは、ほぼ毎年のように春になるとツクシを食べていた。川の土手でせっせとツクシンボを摘み、家に帰って1時間以上かけて袴を剥ぎ取った。作業が終わった時には指先を黒い物が覆っている。それは何だかタールの様な物で、石鹸で洗っても落ちてくれなくて、結局は反対側の手の爪でこそぎ落とすことになる。それでも上手くいかないが、頭をシャンプーしたりなどの作業の内にだんだん取れてくる。さて下拵えが済んだツクシの方は、天麩羅にしたり煮物にしたりで美味しく食べる。
どうもこの数年は春が忙しくてツクシを摘む時間が取れない。と言っても休みは有る。有るけど疲れてぐったりしていたり、家族サービスに費やしたりで過ぎていく。そして、ある日気付くとツクシンボは無くなりスギナが茂っている。スギナ茶は体に良いとも言うが、そっちの方には今のところ興味は無く、スギナを見るとツクシを摘みに出かけなかった後悔と言うのか無念と言うのか、そういう気持ちが湧いて来る。