うなぎもどき

精進料理では「もどき料理」というものがいろいろとあるようだ。うなぎもどきというのもあるらしい。
この度、「うな次郎」という物を初めて食べた。なかなか評判が良いらしいので僕としてはかなり期待してしまった。でも一方で、蟹には近づけても鰻にはそう簡単に近づけないぞ、と考え、どうせ蒲鉾なのだから過度な期待は禁物と心を押し殺しながらも、結局のところは期待していたという次第だった。
結論から言えばうなぎとは全くの別物。しかし、ひとつの食べ物としては悪くない。そんな感じだった。
でも、開発者たちにとってはどうなのだろう。もしかしたら開発途中のものが製品化されてしまったというようなことではないのだろうか。例えば「もうこんなに開発費をかけているのだから、ここでまずは発売して少しでも開発費を回収したらどうだ、そうじゃなきゃもう開発は続けられないぞ」ってな感じのことがあったんじゃないかなって思ったりもした。だとすれば、たまに買いますから、もっともっと頑張って鰻に肉迫してください。もしも本物の方が食用禁止にでもなってしまったら、食べ比べることすら出来なくなってしまうのだから。