台風の足跡

昨夜通過した台風4号は、強い風を吹かせて去って行った。通勤時、愛宕山まで登ったら、道が覆われてしまうほどたくさんの小枝が落ちていた。葉っぱを見ると、クヌギ、サクラ、コナラがほとんどだった。
うっかりカメラの感度を1600にしたまま撮影してしまったので、寝ぼけたような色合いになってしまった。慌てて撮ると何かしらミスをする。
さて、ここにはたまたま道があったので、たくさんの小枝が落ちていたことが一目で分かったわけだ。でも、道が無い森の中でもほぼ同様に小枝が落ちていることだろう。その量全体を想像すると大変なものになりそうだ。森にとってはさぞかし大きなダメージであろう。木だけでなく、枝先に巣食っていた虫も痛手は大きい。中には死んでしまったものもあっただろう。
台風の被害映像と言えば、幹がボッキリと折れてしまった木が映されることがよくある。1本の木の大被害は映像的には衝撃的であるが、何万本の森の木の梢が折れまくってしまったことは、映像としてつまらなくても後々に大きな影響があると思う。例えば秋になると、クマが人里に降りて来て家屋進入したなど何らかの悪さをした、というようなニュースを見る機会がある。原因は判で押したように、森の木の実の実りが悪いからとなる。ではなぜ実りが悪いのか、というところまでは教えてくれない。この台風の被害写真のように、クヌギやコナラなどのドングリの木の梢が台風で落とされてしまえば、そこに成るはずだった実は無いわけだから、秋の実りは期待できないことになる。何度か台風が通過すれば、木の実がなるはずの梢がすっかりなくなってしまうこともあり得そうだ。
風が吹けば桶屋が儲かる」と言うが、「台風が来れば秋には熊に冷蔵庫を漁られる」というのは新説だろうか、それとも手垢がついているだろうか。