夕暮れの交差点

冬至を過ぎてひと月以上が経ち、日が長くなってきたのがわかる。寒さはあいかわらずだが、そろそろ春に向かっての季節変化が始まる。来週はもう立春だ。
今日は大学時代の先輩のSさんが、僕の職場を訪れた。突然だったので驚いた。なんでも山梨市で仕事があったそうで、思い出して立ち寄ってくれたとの事だった。わざわざ足を伸ばしてくれたのだから、とても嬉しい。(Sさん、ありがとうございます)
大学生当時からSさんは大変なカーマニアで、社会人になってからは念願のイギリス車「MG-Midget」を手に入れて乗っていた。僕もSさんに感化されて、当時発売されたばかりの「ユーノスロードスター」を買った。バブル景気の終わりの頃、まだみんな仕事が忙しい頃ではあったが、2台のオープンカーで何度か出かけたのを思い出す。夏のオープンカーは直射日光が辛くて、前を走っていた僕が信号待ちで日蔭に停めると、日向に停まったSさんがもっと前に行けと促したことなど思い出した。僕もMGをちょっとだけ運転させてもらったことがあったけれど、乗りづらいというか集中してないといけないような車で、これがスポーツカーというものか、と思ったものだ。MGに比べるとユーノスロードスターはまるで普通の乗用車だった。あれから四半世紀近く。Sさんは既にMG-Midgetを手放したとのこと、僕も子供が産まれるのをきっかけに二人乗りのロードスターを手放し、その後は中古車を乗り継いでいる。
Sさんはさかんに僕の髪が白くなったことを指摘したが、僕も久しぶりに会ったSさんの姿に年月の経過を感じた。僕の単車のことも話の中に出たが、あれだけはあの頃のままだ。