アカミミガメ

相川に投棄されているコンクリート塊に乗って日向ぼっこしている亀がいた。特長的な色をしていたのでアカミミガメだとすぐに分かった。アカミミガメにも種類があるらしいが、そこまではわからない。
僕も子供の頃に、アカミミガメの小さいのを買ってもらったことがある。いわゆるミドリガメという名前がつけられたもので、甲羅が丸くて黄緑色の縞々模様が付いていた。最初の頃は魚肉ソーセージのかけらを与えてみたりしていたが、そのうちきっと飽きてしまったのだろう。その後どうなってしまったのかはまるで覚えが無い。子供というのは、僕に限らずきっと似たようなものだ。何でも欲しがるがすぐに飽きる。その後についてはまるで責任を持たない。アカミミガメは、子供が飼育に飽きてしまい大人が川に逃がしたものなどが自然界で生き延びた。親子がほほえましく手を振りながら川に逃がしたような個体もあったことだろう。
そんな経緯もあって、アカミミガメは自然の中で増えていった。その逞しさには感心するが、「日本の侵略的外来種ワースト100」というやつに数えられているそうだ。日本では在来種のイシガメやクサガメが減る一方で増えているという。しかし、元々の故郷である北アメリカでは数が減っていて保護されているようだ。